『社員の「積極性」を作り出す』~明快通信Vol.015~
2014年7月1日
おはようございます。
人事評価システム『明快』事務局の佐藤明日美です。
海・山・川でどれが一番好きかと聞かれ、「川」と答えました。
海も山もまさにそこにあるのですが、川には流れがあり
始まりがあり、行きつく先があるから。
(どうやら、その流れに浪漫を感じるようです)
今週も井上先生から人や組織に関する
ノウハウを取材して参りました。
今回のテーマは「積極性」。
詳しくは本文で・・・!
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テーマ:社員の「積極性」を作り出す
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最近、少し具体的なお話が多かったので
少し、抽象的なお話を書いてみようと思います。
今回のテーマは「積極性」。
人・組織をまとめる立場にいる方なら、
社員の積極性の欠如にイライラしたり、
がっかりしたりすることは少なくないでしょう。
ただ私が最近思うのは、
みなさん「積極性」に関する考え方が
結構、一義的だなということです。
偏って考えていると、自分の視野を狭めます。
なので、今日のお話は、『積極性』の考え方を
広げるヒントになればと思いますので読んでみてくださいね。
【能力としての「積極性」の限界】
積極性のある社員を育てることが難しいのは
会社を経営していたり、部署の長をしていれば
悲しきかな、自ずとわかっていきます。
この「積極性」。
おそらく、多くの場合、自ら動けない・自ら考えられないという
自発的・自律的な部分の欠如が問題になっているんですよね。
ただ、皆さんの期待している「積極性」を
自発的に発揮できる人というのは、
私の経験上、全体の2割以下です。
つまり、その他の8割くらいの人は、
期待された「積極性」を発揮する前に
何かにつまずいていることが多いのです。
それは、能力的な限界だったり、価値観だったり、
はたまた、人生観だったりもするのです。
だから、ただ単純に全ての人に「積極性」を求めていくのは
非効率だし、もはや達成不可能ということです。
日本では、特に、「みんなで」という風土が
根強く残っていることもあり、
一人でどんどん突き進んでいける人が全体の割合からすると
圧倒的に少ないのかもしれません。
だからこそ、それを逆手にとって、考えてみてはどうでしょうか?
というのが、今日、私のお伝えしたいことです。
何を逆手に取るのか??
【「みんな」から生まれる積極性】
ずばり、この「みんなで」という意識です。
これを逆手に取ってみます。
そうすると、一つの可能性が見えてきます。
この可能性を内包した「積極性」を
「会社で作る積極性」と呼んでみたいと思います。
例えば、戦後から日本で発展してきたTQC(Quality Control)
サークル活動をイメージしてみてください。
簡単に言うと、消費者に満足してもらえるように
品質の開発・推進・改良の努力を組織内の各グループが
喧々諤々しながら、突き詰めていくわけです。
TQCにもデメリットはありますが
戦後、日本技術の飛躍に貢献したこの考え方に
私自身、ヒントを得ました。
日本人は組織の中で、相互に作用しながら、
物事を進めていくのが好きで、性質的にも適していると思うのです。
だからこそ、組織の中でそういった「場」が作れるなら
個人の能力としては積極性が発揮できなくても、
人が集まった場で自分のできることを模索できる人は
出てくるわけです。
例えば、事務方の女性によく見られるのですが、
部署内で、すごく大変な想いをしている同僚がいれば、
そっと手を差し伸べたり、代わりにやりますよと進み出る。
これも原理は似たものだと思うのです。
これをどう広げていけるか。
誰かのために頑張れるひとが
まだまだ日本には多いと思うのです。
その場その場に求める積極性を変えてみるという事。
ぜひ、人や組織を育てていく中で、考えてみてくださいね。
ではまた来週お会いしましょう。
井上 健一郎
■編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■■■
編集担当の佐藤です。
井上さんからこの話を伺って、思ったことは
私は『言葉』に振り回されているんだなということ。
「積極性」というと、言葉が1つだから
それに内包される様々な観点まで、一括りにしてしまう。
そう考えて振り向くとやっていました、たくさん。
自分が「言葉」のもつイメージをすでに持ち合わせていて、
そのイメージに、自分の認識や判断がいかんなく
影響されているのだという事実。
ストレスの芽を摘み取るチャンスになりそうなので
心の片隅につねに置いておきたいなと思いました。
また次回のメルマガでよろしくお願いいたします!
佐藤明日美
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