『違う者同士が響き合う組織を作る』~明快通信Vol.104~
2016年4月26日
おはようございます。
人事評価システム『明快』事務局の佐藤明日美です。
性懲りもなく一人カラオケに行ったところ
なぜか20人くらい入る部屋に独り通されました。
1時間だけ女王様のような気分が味わえました。
(一人カラオケといっても、色んな気分を味わえるものです)
本日も、早速、井上健一郎先生のお話を、
私、佐藤がお届けして参ります。
■テーマ:『違う者同士が響き合う組織を作る!』
まず、突拍子もございませんが
井上先生が理想とする組織を表現された言葉を
1つお伝えしたいと思います。
「共鳴が起きた時にチームが強くなります。
相手の響きに合わせて、相手が鳴り響いていく。
そんなチームが強いチームです」
こんな組織が世の中にたくさん出てきてほしい
というのが、井上先生がこの明快通信で
語ってくださっている一つの源になります。
その言葉の裏側にはさらに
こんな井上先生の考えがあります。
「人は違っているということが基本。
違っていることが前提。
だから、お互いに共感することができる。
違っている人同士が違っていて構わないから
一緒に居られる。
そのために理念やビジョンがある」
前2回のお話と繋がってくるわけです。
だからこそ、組織のトップにお伝えしたいこと。
それは、トップであるご自身が、
「人と人は違うのだ」という事を前提に
組織や社員との関係性を考えてほしいということ。
この井上先生の前提を知ったうえで、
チームメンバーから出た「違和感」の扱い方を
お伝えしていきたいと思います。
■違うことが分かっていたら、できること
組織内の個人の成長の表れとして出てくる
「自己主張」。
井上先生曰く、自己主張が始まるという事は
トップにとってはメンバーとの向き合いが
必要になる時期だとのこと。
この時期に必要なこととして
さらに、井上先生はこう言います。
「ポイントは2つ。
一つは否定せずに受け止めること。
もう一つは、変容を促すこと」
一つ目は、明快通信を読んでくださっている方なら
おおよそ見当がつくと思いますので割愛します。
では、2つめの「変容を促すこと」。
これはどういうことでしょう?
■自己変容を促すとは?
自己主張とは、自分軸ができたということ。
そんなとき、自分軸から出てきた違和感は
その人にとって、とても正しいことのように
思えてくるそうです。
誰しも経験のあることかと思います。
自分が正しいと思えば思うほど、
相手との違いを受け取りにくく、
ぶつかりやすくなるからだそうです。
だからこそ、井上先生は、個人の成長段階において
自己主張の次は自己変容が必要になるというのです。
どういうことかというと、主張できたら
次は、自分と違うものを受け入れることを覚える。
自分軸があるなら、他人にも自分軸があることを知る。
そして、自分軸がある者同士が語らうからこそ、
新しいものを生み出すことができる。
ということを経験させてほしいというのです。
それこそが、組織の世界を拡大、
上昇させていくのだとか。
そのためには、トップ自身も
「相手と自分が違っていることが当たり前」
という前提でいることが重要と井上先生。
「君はアジア進出が最適だと思ってるんだね。
僕はアメリカ進出だと思っている。
だとしたら、お互いの意見がぶつかっている
ように思えるけれど、お互いに見ている先は、
「世界一」だと感じたよ」
「じゃあこれから私たちは何ができるだろう?」
「どこに進出するかどうかは、単なる手段だよね」
「私たちが望む次の世界に向けてできることはなんだろうか?」
そうやって問いかけ続け、語り続けた結果、
新たなビジョンや目標が生み出される。
そうすると、アメリカ進出もアジア進出も
共通の目標になり、ビジョンが
さらに大きくなるのです。
井上先生曰く、
「それは、自分と相手が響き合ったということ。
共鳴が始まったということなんです」
そうなると、新たに生まれたビジョンや目標は、
自分に響いているので、モチベーションが違う。
だからこそ、本人たちをより突き動かす
パワーの源になっていくのだそうです。
このパワーがまた新たなる軸を作り、
土俵で語られ、また共鳴し合い、パワーを生みだす。
「差異=違和感」はあって当然。
では、それをどうやって
組織のパワーに変容させていくのか?
ぜひ、みなさんも考えてみてくださいね!
組織と感情の狭間にヒントはある?!
来週もお楽しみに^^
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■編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■■■
編集担当の佐藤明日美です。
今回のお話を書いていて思ったことは、
いかにトップが高い視点から質問を
投げかけられるか?!ということなのかなと
感じたのですが、それで思いついたのが
漫画「チェーザレ 破壊の創造者」。
紹介を受けて読み始め、
いつも通り、はまってしまったのですが。。。
舞台は、1400年代後半のイタリア。
カトリック教会の権力闘争と理想を追い求める
当時の諸国皇帝やカトリック教会にかかわる人々
を描いたこの作品。
中心は、貴族の子息や庶子が集まる大学から
話が展開されていくのだが、
大学での討議も派閥争いもより大きな世界を描き、
求めた人たちの言葉はやはり強い。
人々を動かす影響力も言わずもがな。
これこそまさにビジョンの話。
それを通して投げかけられる問いに、
人が変容し、自らの意志で動いていく。
その力強さの正体を探りながら、
ページをめくり続ける今日この頃でございます。
それでは、次回もよろしくお願いいたします!
佐藤明日美
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