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『教えたとおりにしかやらないマニュアル人間』~明快通信Vol.96~

2016年2月23日


おはようございます。

人事評価システム『明快』事務局の佐藤明日美です。

 

いまさらですが、昨年の映画・DVDの鑑賞本数は、70本ほど。

昨年はなかなか傑作・良作ぞろいの一年でしたね。

 

(誰にも言いませんが、私の2015年ベスト5を決める予定です)

 

本日も、早速、井上健一郎先生のお話を、

私、佐藤がお届けして参ります。

 

■テーマ:『教えたとおりにしかやらないマニュアル人間』

 

前回は、自分の基準と他者の基準を繋げるものとして

「本質を探ろうとする意識」が大事ですというお話をしました。

 

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今回も、その本質を探るという視点から、

「育成」をテーマにして、お伝えしたいと思います。

 

ところで、こんな経験をしたことのある方いらっしゃいませんか?

 

それなりに高い金額を払って、食事に行ったり、

宿泊をしたり、サービスを受けている中で、

「なんだかスタッフの対応があまり気持ちよくない…」

といった経験です。

 

いったいこの背景には何が起こっているのでしょう?

 

井上先生から、その背景の一つを聞いてきました。

 

■教えたとおりにやるということ

 

企業規模の大小に限らず、業務のマニュアルが

存在することはありますよね。

 

井上先生曰く、

「マニュアルが存在する中で仕事をすることに

安心感を覚える人がいるんですよ」とのこと。

 

とにかく、教えられた通り、一生懸命やる。

 

マニュアル通り、言われた通りにやることは

自分が評価されることでもあり、

自信を持ってできることでもあるようなのです。

 

でも、時として、

そのマニュアル思考が、お客様との関係性において

気持ちよくないものを生み出すことがあると井上先生。

 

■気持ちのよさは、マニュアルのみでは生まれない

 

特に、お客様と対峙するサービス業などでは

マニュアルを超えた視点が必要になる、と井上先生。

当たり前と思う方もいるかもしれませんね。

 

というのも、自分自身がマニュアル通りに動く気持ちよさと

お客様が感じる気持ちよさに乖離が生じることがあり得るからです。

 

例えば、こんな場面を想像してみましょう。

「この商品を2つだけ持ち帰りたい」というお客様からの要望。

商品のお持ち帰りを3つからしか受け付けていない会社の方針。

 

この間で、社員としてどういった気持ちよさを

生み出すことができるでしょう?

 

マニュアル通りなら

「申し訳ありません。そういったご要望には添いかねます」

 

お客様の視点に立つなら、

「かしこまりました。2つでご用意いたします。」

 

他に、どんなことができるでしょう?

例えばこんな対応はどうでしょうか?

 

「かしこまりました。一度、確認して参りますね」

 

「ただ今、確認して参りました。実は、3つでしたら

お持ち帰りのご用意ができるとのことなのですが、

いかがでしょうか?」

 

井上先生曰く、

「お客様は、自分の要望に敬意を表してくれ、一生懸命に要望に

応えようとしてくれている姿勢に気持ちよさを感じられる。

その要望が通るかどうかよりもそこが大切」

 

■適度な加減の「いい加減さ」を持つ?!

 

マニュアル通りのスキルを身につけさせることも

勿論重要ですが、対峙するお客様との間に、

どうやって気持ちよさ、心地よさを体現できるか?

 

相手にとって何が必要かを考えること。

そして、相手の要望に対して、

こちらの視点から、解決策を考えること。

 

それらのことを常に考えられる現場であればいいわけです。

 

そのためには、ルールに縛られ過ぎない

「適度な加減=いい加減」を組織が認めていることを

現場に示していかなくてはいけないのだそうです。

 

もちろん、この加減が本質を損なうものであってはいけません。

 

この「加減」が担保されていれば、

マニュアルの外で、思考できる余裕が生まれる、と井上先生。

 

マニュアルの効率の良さの外に、想いを馳せる現場を作る。

マニュアル通りにできないことに目くじらを立てて、

目を光らせすぎるのは、やはりその可能性を摘んでしまう。

 

とはいえ、製造のラインなど、

マニュアル厳守が必要な現場もありますよね。

 

お客様との気持ちよさと、自社の方針を遂行する気持ちよさとを

擦りあわせる感覚をどうしたら持てるか?!

 

皆さんは、どう考えますか?

 

 

組織と感情の狭間にヒントはある?!

来週もお楽しみに^^

 

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■編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■■■

 

編集担当の佐藤明日美です。

 

今回のテーマは、「ルール・方針・規則」。

 

思い出した映画は、1989年のアメリカ映画「いまを生きる」。

 

全寮制の進学校で、厳格な規則の中で生活する学生に、

新任教師が、生きることの素晴らしさを教えるための

授業を展開する。

 

ルールを飛び越えた思考や表現という小石を

伝統と規則を重んじてきた校風に投げ込んだ教師。

若者たちの好奇心・ワクワク感。

伝統や規則を飛び越える恐怖。

 

そして、押さえつけようとする大人との間で

悲しい出来事が起こります。

 

若者だからこそ、わからなかった「いい加減」と

大人が提示できなかった「いい加減」。

 

どうしたら気持ちよさが生まれたんだろう?なんて

考えてしまう作品でした。

 

それでは、次回もよろしくお願いいたします!

 

佐藤明日美

 

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