『質問:管理型重視から自主性重視にシフトするとき気を付けることは?!』~明快通信Vol.76~
2015年9月22日
おはようございます。
人事評価システム『明快』事務局の佐藤明日美です。
最近、何か職場でドジを踏みますと、「明快通信に書けるね。」
と同僚から言われることが増えました。
(浸透してきた有難みはこういうところにも表れるのですね…)
さて、本日も、井上健一郎先生のお話を
私、佐藤がお届けして参ります。
そして、なんと今回は、読者の方からのご質問です!
ベーカリー店を営む社長様からいただきました。
ありがとうございます。
質問はこちら****************************************
管理型から自主性を重んじるやり方にシフトしています。
20%を管理して(目的、目標は会社から発表しています。)
80%を自立目標設定と習熟度(技術的)を個人で管理する方式で
毎年1回は書き換えをしてもらう方式にしています。
個人目標設定と同時に、社員と面談してます。
上記で注意すべきことがあれば教えてください!
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井上先生は、この質問のどこに着目されたのか?
回答は、2週に渡って、お届けしたいと思います!
今回の質問に対するポイントは2つのようです。
1つ目が
会社としての経営目標の課題に妥当性があるのか?
2つ目が
個人で管理する自立目標と習熟度のポイント
今日は、1つ目の「経営目標の課題」についてお届けします。
ここで本日お伝えしておきたい一言は、
ドラッカーのこの言葉です。
「目標はコミュニケーションである」
この言葉を胸にお話を進めていきます。
■目標管理のありがちな失敗
世の中の目標管理でうまくいかない原因の1つ、
みなさんは何だと思いますか?
1つは、毎年の事業計画から現場に落ちてくる言葉が
「売上10%アップ」のみの場合。
上から落ちてきた数値目標に従い、営業部では、
個人の目標数値も「10%アップ」になる。
そして「目標、苦しいです」と言いながら、
期の終わりを未達成で迎える。
いったい何のための目標なのでしょう。
■その経営目標は、現場にちゃんと伝わっているのか?
経営層が考える「売上10%アップ」。
本来なら、社長さんのいろいろな思惑が反映されているはずですよね。
例えば、既存市場の拡充をはかって、10%アップ。
新規市場の拡大、新商品の投下などなど。
これをもってして10%アップを目指すぞ!ということが
言葉の裏側にあるはずなのです。
でも、現場には伝わらない。そうすると動けない。
何を目標にすればいいのかわからない。
結果的に、会社の目標に向かって誰も動けない会社になる。
そして会社の目標も達成されないということが
起きるのかもしれませんね。
■経営目標もコミュニケーションに使う
ではどうするか?
例えば、お弁当屋さんなら、店舗販売のみならず、
「配達に力を入れて10%アップを目指す1年にする!」と決める。
ようやくそこで、現場の社員は
「今年は、うちの会社、配達に力を入れるらしいぞ」
と少し身近に事を感じ始める。
社長「配達に力入れたいからさ、こんな商品開発しようと思うんだけど」
社員「社長、この配達地域は高齢者が多いから、この商品はちょっと」
これが10%アップという目標だけだときっと、
コミュニケーションに道筋が立たなくなるんでしょうね。
社長「売上10%アップのために、こんな商品開発しようと思うんだけど」
人によっては「いいんじゃないですか?」とか
「単価が高くないですか?」とか、思いつきでいろいろ出やすい。
でも、その分、どこに向かって、
商品を作っていくかがぼやけてしまう。
現場はきっと混乱するでしょうね。
つまり、ポイント1つ目の
「経営目標からの課題は妥当か?」は
社員に伝えた目標が、
社員とのコミュニケーションに使える課題に
なっているかどうかということが大切だということですね。
いかがでしたか?現場が動く目標管理。
みなさんも考えてみてくださいね^^
来週は、配信がお休みになりますので、
もう一つのポイントは再来週の配信となります!
組織と感情の狭間にヒントはある?!
来週もお楽しみに^^
■編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■■■
編集担当の佐藤明日美です。
今日は、目標管理とコミュニケーション。
これで思い浮かんだ映画はこれ「リトル・ミス・サンシャイン」。
カリフォルニアでぽっちゃり、メガネでおさげの
7歳の女の子が、美人コンテストに出るために、
祖父、両親、兄、叔父、女の子の6人がワゴンで旅をする物語。
この家族の目標は「女の子をコンテストに出すこと」
だからこそ、旅路で起こるあれやこれやのトラブル全てを
彼女がコンテストに出るためだけに乗り越えていく。
道中、お互いに助け合って、話し合って、
誰かが決断する。目標のために。そして無事コンテストに出る。
目標管理というと少し堅くて、色味のないイメージがありますが
この家族の目標について考えてみると、ちょっと違う。
色味はあるけど、もっと人間臭くて、ハチャメチャ。
けど、これも目標管理の一つなのではないかと思ったのでした。
次回もよろしくお願いいたします!
佐藤明日美
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