『社員から改善案が出ない時に考えることPart.1』~明快通信Vol.73~
2015年9月1日
おはようございます。
人事評価システム『明快』事務局の佐藤明日美です。
先日、コンビニにて千円札で支払を済まそうと思い、
千円札をレジ台に置いて、小銭を確認。
「あっ、小銭で払える」と思って小銭を取り出してまた置く。
千円札を財布に戻さずに、店員さんに呼び止められる。
「この千円札お客様のものですよ」
(自分の行動を回収しきれなくなっています)
さて、本日も、井上健一郎先生のお話を
私、佐藤がお届けして参ります。
今回のテーマは「動機づけ」。
■テーマ『社員から改善案が出ない時に考えることPart.1』
社内でプロジェクトに対する改善案を募ったのに出てこない。
会議で意見を求めたのに、出てこない。
なぜ、みんな前向きに取り組んでくれないのか?
という悔しいような、さびしいような経験をされた
リーダーの方は少なくはないと思います。
では、みなさんに質問です。
「改善案を出そうというモチベーションは
何で起こると思いますか?」
ボーナスが出る。会社を良くしたい。
流れがスムーズになるから云々。どうでしょうか?
井上先生が言うには、
(皆さんも、うすうす感じているかもしれませんが)
普通の社員は、多くの場合、
社長やリーダーたちと同じ基準で
「もっと良くしたい」「改善していこう」という考えを
自ら持つことは、ほとんどないのだそうです。
ではどうすればいいのでしょう?
■なぜ、みんなついてこないのか?
そんな社員たちに対して、
組織のトップは外部からの刺激でモチベーションを
上げてもらうことを考えなくてはいけない。
でも上がらない。そんなジレンマを抱えている方。
こんなことに心当たりはありませんか?
1.そもそも、「改善案を出す」という目的感が見えない
2.そもそも、「改善案を出して!」と言っている
リーダーそのものに真剣さや苦しみが見えない
3.そもそも、管理職と同じ目線で「改善案を出す」ための
モチベーションを上げようとしている
1つ目は、上司が改善案を集めることで
何を達成しようとしているかを説明できなければ
人が動くはずがありません。
何のためにやるのかわからないわけですから。
2つ目は、「改善案を出す」という方向性に対して
リーダー自身が真剣じゃない場合。
真剣じゃないことが伝わってしまえば、
「やらなくてもいいんじゃないかな~」という空気が生まれます。
逆に、「どうすればいいかねぇ」等と言いながら、
真剣に頭を悩ませているリーダーにつくと、人によっては
意外と部下が心動かされて、一緒に考え始めるなんてことが
起きるようです。
そして、今回、私が注目したのは、最後の3つ目です。
■管理職と同じ目線でモチベーションを上げようとすること
例えば、「会社を良くしたい」といった視点と動機で
動いていけるのは管理職以上なのだとか。
そして、その管理職は、自分と同じ基準を
知らず知らずのうちに現場にも求めてしまうわけです。
つまり、多くの社員は、「会社を良くしたい」では動かない。
では、何で動くのか?
井上先生曰く、
社員自身が「気持ちいい」というのが重要なんだそうです。
改善案を考えること自体が気持ちいい。
改善案を考える時に、みんなでやれるから楽しい。
この人のためにやるから、楽しい。
喜んでもらえるから、嬉しい。
改善案を考えるプロセスの中に、面白いとか楽しいが
含まれていないと、動かない。
この面白いとか楽しいというのが、井上先生の言う「気持ちよさ」。
だからこそ、リーダーが忘れてはいけないのは、
何を気持ちいいと思って動くかは、人それぞれであり、
その気持ちよさにアプローチしないとモチベーションは
上がりにくいということです。
部下の気持ちよさは、自分の気持ちよさと一緒とは限らないんです。
みなさんは、どれくらい周りの人たちの「気持ちいい」を
知っていますか?
次回は、部下の気持ちよさを発見し、動いてもらうための
ヒントをお伝えしたいと思います。
いかがでしたか?
組織と感情の狭間にヒントはある?!
来週もお楽しみに^^
■編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■■■
編集担当の佐藤明日美です。
このお話を聞いていて思い出した映画はこれ「ベイマックス」。
舞台は、サンフランシスコと東京を足して2で割ったような都市。
天才発明家の主人公の少年が、才能を持て余し自堕落な生活を
送っていてたんですね。それを見かねたお兄さんが
自分の入っている工科大学への飛び級入学を勧めるんです。
この時、お兄さんは、その才能を大学でさらに開花させるよう
言葉を尽くすけど、主人公の心は動かない。
彼を動かしたのは、たまたま連れて行かれた工科大学の
研究室で見た「科学オタクとその発明の数々」。
お兄さんが開発したケア用ロボット「ベイマックス」。
彼は、大好きなお兄さんの言葉の数々だけでは決意できなかった。
オタクと発明の数々に心躍らせたわけです。そして入学を決意する。
「百聞一見に如かず」と言い換えることもできるでしょうが
やはり、何で心を動かせるのか。
こればっかりは、相手の「答え」が自分の中にあるとは
限らないという事なのでしょうね。
次回もよろしくお願いいたします!
佐藤明日美
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