『ビジョンを語っても、響かない時に考えること』~明快通信Vol.061~
2015年6月2日
おはようございます。
人事評価システム『明快』事務局の佐藤明日美です。
最近のスマホ利用による弊害。
会社のデスクトップPCの画面を一生懸命押す自分。
それに気づいた隣の同僚の口に浮かべられた笑い。。。
(人間の無意識ってすごいですよね)
さて、今回も井上先生の組織論を聞いてきましたので
私、佐藤がご報告いたします^^
今回のテーマはこれです!
■『ビジョンを語っても、響かない時に考えること』
マネジメントやリーダーシップについて学んでいると
ビジョンや想いを語ることの重要性をよく耳にします。
けれど、実際に語ってみると
手ごたえを感じないことありませんか?
響いているようで、響いていない。
実際の仕事に全く想いが反映されない、などなど。
なんだか虚しくなったり、腹ただしくなったりしますよね。
ではでは、みなさん、ビジョンや想いを語ることは
組織を活性化する上でどんな役割があるのでしょう?
張り切ってお答えください。
価値観の共有。行動基準の明確化。
叱咤激励。モチベーションアップ。
みなさんの答えはどうでしたか?
たしかに、どれも大切なことです。
ですが、井上さんのお話を聞いていると
中小企業において、ビジョンや想いを語ることには、
別の側面があるように感じました。
それは、
「ビジョンや想いを語ることは対話開始の合図」であること。
井上さんの顧問先でも、
この認識ができた経営者、企業は、
一気に会社の雰囲気が良くなったそうです。
■語るだけで満足していませんか。
まず、ご自分でビジョンや想いを語っている場を
ご想像ください。
多くの人が、社員やチームメンバーの前で
一生懸命、自分が話をしている場面を
イメージするのではないでしょうか?
なぜ、この事業をやっているのか、
私たちはこうありたいから、これをするのだ、
というように日頃の想いをぶつけていきます。
そんな時に、想いを受け取る側に起きていること。
それは「社長はそう考えているんだな」
「リーダーはそうしたいんだな」というように
あなた自身の「思考の結果」のみを
ただ受け取っている場合が実に多いようです。
つまり、話し手は話すだけで満足。
受け取った方は思考停止。という状況に陥りがちなのです。
けれど、みなさんが本当に得たいことは
社員がビジョンや想いに共感し、同じ方向に向かって
それぞれが最高のパフォーマンスを出してくれることではないですか?
なのにそれが起こらない。
どうしてなのか。
それは、人は、語りかけられるだけでは
多くの場合、「当事者」にはなれないからなのです。
■語りかける+○○かける=当事者思考
実は、とてもシンプルなことなのです。
答えは、「問いかける」こと。
あなたの思考の結果として出てきた
ビジョンや想いを語りかけたあとには、
問いかけてみるのです。
私たちが目指しているのはこれなんです。
だから新規事業を立ち上げたい。
ただ、現状を考えるとリスクを感じる人もいると思う。
だからこそ、いろんな視点から話し合いたい。
「君たちの視点から感じていることを聞かせてくれないか」
問いかけられると、人は答えたくなる。
この時初めて、問いに対して「だとしたら~」という
思考が動くのです。
「だとしたら~」という思考は、
自分が当事者でなければできない思考展開です。
私たちが本当に得たいもののためにできる
始めの一歩なのです。
だからこそ、語ることだけでなく、問いかけてみてください。
これが対話開始の合図です。
対話は当事者同士でないと、できませんからね。
ただ、問いかけるということは、
どんな答えが返ってくるかは想像ができません。
ネガティブなことをいう社員もいるでしょう。
不安を隠せない人もいることと思います。
そんな前提をどう捉えればよいのか。。。
次回、続きをお伝えしたいと思います。
それでは、みなさん、素敵な組織生活を♪
■編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■■■
編集担当の佐藤明日美です。
この話を聞いてみて思ったことは
問いかけられたい人というのは結構多いのじゃないかと思うのです。
みな、自分に興味を持ってもらえたら嬉しいですから。
質問を投げかける方は、答えてもらえなかったら
どうしようなんて不安もよぎりますが。。。
問いかけている映画のシーンで強烈だったのが
ピクサー映画の「カールじいさんの空飛ぶ家」。
この映画に出てくる少年ラッセルが
頑ななおじいさんに無下にされながらも
ボーイスカウトのバッジを集めるために
毎日、問いかけるのです。(老人を助けるとバッジがもらえる)
「なにか手助けは必要ですか」
結局、毎日、問い続けた結果、会話が生まれるのです。
自分の達成したい目標も逆におじいさんから
聞いてもらえるんですね。
このシーンを思い出して、
問いかけ続けることの力強さを感じます。
1対1のコミュニケーションの源泉なのかもしれませんね。
次回もよろしくお願いいたします!
佐藤明日美
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