『社員を伸ばしたい!その時会社にできること~会社編~ 』~明快通信Vol.054~
2015年4月14日
おはようございます。
人事評価システム『明快』事務局の佐藤明日美です。
先日、温泉地で真夜中に貸切風呂のカギを締めて
入浴準備を進めていたところ、誰かが激しく扉を叩く音ともに、
耳慣れない言語で何やら絶叫。
旅の連れとはぐれてしまった海外の方が、連れの方を
お探しだったようなのですが。
(ホラー映画のワンシーンを思い出して、固まりました)
さて、今日は編集後記で、お知らせがありますのでお見逃しなく。
今週も井上先生から人や組織に関する
ノウハウを取材して参りました。
今回のテーマは「社員育成」。詳しくは本文で・・・!
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テーマ:社員を伸ばしたい!その時会社にできること~会社編~
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前回は、社員の成長について、成長していくプロセスに
必要な要素をお伝えしました。
経験の質を高めようとする意欲、「振り返り力」や
挑戦的な経験をすることが、成長を止めないためには
必要になります。
今回は、伸びてほしい社員たちに対して、
いかに学んで、成長してもらうか?
会社・上司がどんなアプローチをしていけばよいのかについて
経験学習理論をもとに考えていこうと思います。
■達成志向と顧客志向の併存
まず、最初に考えてほしいのが、会社としては、
どんな社員に成長してほしいかということです。
いろいろ細かな定義や条件はあるでしょうが、
やはり目標に向かってしっかり成果をあげてくれて、
顧客に喜んでもらい、会社の評判をあげてくれる社員というのは
一つ、目指すところなのではないでしょうか?
実は、この観点、「学ぶ」という視点からも
大切なポイントになるのです。
もし、社員に学び、成長してほしいと思うなら、
「達成志向」と「顧客志向」をバランスよく併存させることです。
どういうことか、詳しく見ていきます。
■なぜ、併存させるのか?!
まず言葉の意味を簡単に説明します。
達成志向は、
「会社・組織としてやるべきことに意識を向かわせること」。
顧客(他者)志向は、
「相手のニーズや喜ぶことを知ることに意識を向かわせること」。
それぞれの志向性には、「学ぶ」という視点から見たときに、
特徴があるのです。(経験学習論)
達成志向は、業績には影響するが、学びの効果は薄い。
顧客志向は、業績には直接的な影響はないが、学びに影響する。
つまり、「目標を達成しろ!」という考え方だけでは
業績は上がっても、学びが促進されないということです。
「お客様のニーズや喜ぶことに寄り添う」という考えは、
直接的に業績に結びつきませんが、学びを促進していきます。
■併存できる風土を作っていく
つまり、2つの志向が良いバランスで会社の風土に根付くことが
大切な視点になるのです。
そうなると会社の中で生まれる会話が変わってくると思います。
会社として、我々の目的や目標をいかに達成するか、
そして、お客様のニーズを満たすことも考えよう。
この志向性の併存がどんな風に現れてくるでしょうか?
会話を例に挙げてみます。
営業部の先輩と後輩の会話です。
後輩:お客さんに値下げしてほしいと言われたのですが・・・
先輩A:そういう時はこうやって言っておけばいいんだよ
先輩B:どの点が気になって、正規の値段を払いたくないって
言ってるんだろうかね?聞いてみた?
どちらが、2つの志向性が併存しているか
お分かりいただけると思います。
■顧客志向で身に着くもの
この顧客志向、実は、顧客というのは自分以外の全員なのです。
だから、総務や人事といった人たちは、
自社の社員の人たちのニーズや喜ぶことを知り、
意識を向かわせることが、顧客志向となります。
チームで動いている人は、自分以外のチームメンバーも顧客です。
そうやって、自分が意識を向けている相手に注意深く寄り添い、
気づきを貯めていきます。
この人は、こういう提案の仕方をすると気持ちいいみたいだ。
この営業トークはこの順番の方が相手に納得感が出るな。
新たに加わった知識。
持っているものが修正されて書き変えられた知識。
そういったものが学びなのです。
ぜひ、みなさんも2つの志向の併存について考えてみてくださいね。
ではまた来週お会いしましょう。
井上健一郎
■編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■■■
編集担当の佐藤明日美です。
明日は、井上さんの特別無料セミナーのご案内を
させていただきますので、お見逃しなく!!
2つの志向の併存と聞いて、思い浮かんだことを一つ。
この3月をもって、ラジオ番組『全国こども電話相談室リアル』が
50年の歴史に幕を下ろしました。
この放送では、小中高の青少年たちが質問を投げかけるわけですが
そこで、教育評論家の尾木ママこと尾木直樹さんが、
悩める女子中学生にこう答えていました。
その女子中学生は、大好きなダンスに打ち込みたくて
勉強に身が入らない。けど、成績は上げたいから
勉強をちゃんと両立させないとと思っているがどうすればいいか?
というお悩みでした。
そこで放った尾木ママさんのひとこと。
「いまどき、両立なんてダサいわよ。
両立じゃなくて、一体なのよ」
つまり、ダンスをしていく中で、ダンスに身を投じれば投じるほど
ダンスの歴史や英語の歌詞を深く理解することに繋がっていく。
その過程は、勉強をすることやその方法を学ぶことと一緒なのだと。
両立という言葉に違和感を抱いていた私自身としては
日曜日の朝から、おそらくその女子中学生よりも
頭を強く殴られたような衝撃を受けたのでした。
次回もよろしくお願いいたします!
佐藤明日美
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