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『期待した社員が伸びなかった時に考えること』~明快通信Vol.053~

2015年4月7日


 

おはようございます。

人事評価システム『明快』事務局の佐藤明日美です。

 

週に1回、自らの失敗談みたいなものをここに書いていると、

何やら失敗をしなくてはいけないような気分になってきます。

 

(お陰様で、今週は、とても平和に過ごすことができました)

 

 

さて、今週も井上先生から人や組織に関する

ノウハウを取材して参りました。

 

今回のテーマは「目標達成」。詳しくは本文で・・・!

 

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テーマ:期待した社員が伸びなかった時に考えること

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中小企業では、人を採用したくても、

人がなかなか応募してきてくれなかったり、

採用してもすぐに辞めてしまったりと、

採用に関する悩みは少なくありません。

 

ですから、せっかく入った社員が、働き続けながら

成長し続けられることに頭を使っている社長は

多くいらっしゃると思います。

 

ただ、社員の成長について誤った認識を持っていると、

数年後に期待の社員が育っていなかったなんていう恐ろしい事態が

起きることになります。

 

そんな事態を避けるために、社員が成長するという事について

少し考えてみたいと思います。

 

 

■どうやって、熟達した社員になっていくのか

 

経験学習理論の世界では、10年理論というものがあります。

 

人が熟達(プロ)レベルに達するまでには、10年の準備期間を

要するというものです。

もちろん、皆さんも経験的におわかりのように、

10年経って、誰しもが熟達したレベルに

到達するかというとそういうわけではありません。

 

どういうことかというと、10年の間の「経験」の中で

いかに知識やスキルを学んで、溜め込むことができたかということで

10年以降の業績の伸びが変わってくると言われているのです。

 

営業の例で例えるなら、10年までは経験を積めば、

ある程度の業績を期待することができます。

ですが、10年以上のベテランは、さらに経験を積んだところで

業績や成果には繋がらなくなるのだそうです。

 

なぜなら、10年以降になると、業績を上げるためには、

経験ではなく、溜め込んだ知識やスキルが

大きく影響してくるからなのです。

 

つまり、10年の間に、いかに学び、知識やスキルを溜め込むか。

ここが、熟達者への道を進むための重要な要素なのです。

 

では、経験から学び、知識やスキルを溜め込んでいくには

どうすればいいでしょうか?

 

学びの促進に必要な要素について2つお伝えしたいと思います。

 

■振り返るということ

 

学びの促進のための1つ目は、「振り返る力」です。

 

言い換えれば、経験から学ぼうとする力です。

経験をした後に、振り返るという行為は、

その人に気づきや知識をもたらします。

 

実は、この気づきの積み重ねが

本人なりのノウハウ(勘やコツ)といったかたちで

本人の中に蓄積されていくのです。

 

成功しようが、失敗しようが、

「いい経験になった」と言っているだけでは

何にもならないということです。

 

とくに、気を付けるべきは、

上司や先輩の言われた通りにこなしているだけで

業績が上がる時期です。

 

この時期に、業績が上がっているところだけを見て

「優秀」だと判断することはしてはいけないわけです。

学ばずして、伸びている人は、いつかどこかで成長が止まります。

 

逆に、業績の伸びがゆるやかであっても、

着実に経験から学び、成長している人もいるということです。

 

そういう経験の質を高めようとする意欲のある社員かどうかを

見極めるところが、上司・会社の腕の見せ所なのだと思います。

 

 

■挑戦的な経験ができるか?

2つ目の要素は、「挑戦的な経験をしようとする意欲」です。

 

最近よく耳にするのが、評価制度の個人目標を

社員がみな達成しているのに、会社の業績が落ちるという

現象が起きているとのこと。

 

実は、目標の立て方で重要なことの1つは、

「苦悩」できる目標を立てられるかどうかということなのです。

 

苦悩なき目標に、成長はありません。

 

だからこそ、挑戦的であるという事が大事になります。

 

まだ未達の部分に向かって、目標を立てるわけですから、

達成するために、新しいアクションをおこす必要が

出てくるはずなのです。

 

先輩に聞いてみる。先輩からスキルを盗む。自分で調べてみる。

新しい知識を取り入れてみるなど。

 

立てた目標を達成するために、この学びの部分が、

出てこないのであれば、それはもはや目標ではなく、

現状維持のためのチェック項目と言えます。

 

ご自分の会社、もしくはご自身で立てられた目標は

どんな目標になっているでしょうか?

 

■会社や上司ができること

 

ここまで、書いてみると社員個人の能力や意欲に

頼らなざるをえないのか?と思う方もいると思うのです。

ですが、会社や上司にもできるアプローチがあると思っています。

 

みなさんはイメージできますでしょうか?

 

この話については、また今度、お伝えいたしますね。

 

ではまた来週お会いしましょう。

 

井上健一郎

 

 

■編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■■■

 

編集担当の佐藤明日美です。

 

「成長」というテーマで考えた時に思い浮かんだ映画があります。

 

アメリカのアカデミー賞にノミネートもされた

『6才のぼくがおとなになるまで』。

 

特殊な映画で、主人公の少年の6歳から18歳までを

毎年、夏に3~4日間撮り続けて、その12年間を繋げた映画です。

全ての役の人が映画の中で、ちゃんと12年の歳を重ねています。

 

日本でいう「北の国から」とでも言いましょうか。

 

誰しもが通り抜けていく、少年から青年、大人への過程を見ていると

何やら世界が輝いているように感じていた少年時代の

夏休みの感覚や、何かにくすぶっていた時の自分が

フラッシュバックします。

 

人は何に希望を見出して、成長していくのか?

 

やはり人と人の心の触れあいなんじゃないかと

思わせてくれる1本です。

 

興味のある方はぜひ!

 

次回もよろしくお願いいたします!

 

佐藤明日美

 

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