『35歳までにマネジメントを学ばせるということ』~明快通信Vol.026~
2014年9月16日
おはようございます。
人事評価システム『明快』事務局の佐藤明日美です。
先日、漫画家・石ノ森章太郎氏の原画を1cmくらいまで
顔を近づけて見る機会がありました。
仮面ライダーがバイクを走らせているものだったのですが
勢いよく回るタイヤの描写に思わず言葉をのみました。
文章でお伝えする力の無い自分が恨めしいです。
(絵に宿る表現者の魂に言葉を失い、思わずうならされた瞬間でした)
今週も井上先生から人や組織に関する
ノウハウを取材して参りました。
今回のテーマは「社員育成」。
詳しくは本文で・・・!
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テーマ:35歳までにマネジメントを学ばせるということ
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私は、普段から、人事評価制度についてお話することが
多いのですが、人事評価制度を作るという事は、
社員に「どういう働き方をしてほしいのか?」を示すことと
同義だと思っています。
急激に変化していく時代とともに、
どうやって人を育てていくか、自分自身が育っていくかと
いうことは大きなテーマでもあります。
中小企業で、人を育て、組織を強くすることを考えた時に、
年代ごとの働き方を示すものとして、
私が推奨しているのが「ステージ制」という考え方。
今日はその一部を紹介したいと思います。
【ステージ制とは?】
中小企業で、人を育て、組織を強くすることを考えた時に、
それぞれの年代ごとに望まれる働き方をを示したものです。
まず、大きく4つの年代に分けて考えます。
~27歳 成長ステージ
28~35歳 中堅・バリバリステージ
36~44歳 成果・パフォーマンスステージ
45~ 歳 支援・サポートステージ
大前提として、それぞれが「業務のプロ」になることを目指します。
その上で、このステージ制の大きなポイントは、
事業の中心を28~35歳が担っていくところにあります。
現場でバリバリと意思決定を行い、事業を推進していく。
早ければ、35歳くらいから、
役員クラスになれる人材を輩出するというもの。
45歳に向かっては、とにかく成果やパフォーマンスにこだわって
仕事をしていく。
45歳以降は、ものの流れの全体を見ながら、
「素晴らしいプロとは何か」を問いかけ続け、
自分の経験を情報として与えていく世代。
大局観にて、下の世代を支えていく。
サーバントリーダーシップを
思い浮かべてもらえるといいかもしれません。
なぜ35歳までに重きを置くかというと、
大きな時代の変化の中で、時代の変化についていきながら、
これまでの歴史や過去とのバランスもとることが
出来る世代だからです。
そして、もし、そういった世代が
会社の変化に影響を及ぼしていけるのなら、加速度的に
組織や会社が変化していくことになるとも思うのです。
もし30代から経営に関わるのなら、定年までを考えても
多くの時間と可能性が眠っています。
【35歳までにすべきことを提示する】
ただし、35歳までの人たちは、気を付けていないと偉そうになる層と
伸び悩む層に分かれるなど、モヤモヤしやすい世代でもあります。
周りに、20代でチヤホヤされ、鼻が高くなりすぎて扱いに困る人や、
何やら低空飛行を続け、悶々としている人たちはいませんか?
だから、ステージ制では、
こういったことを起こさないためにも、28歳から35歳では
自ら意思決定をすることが求められているステージなんですよと
いうことを明確に伝えていくのです。
そして、この時期に、自らも会社も社員の伸びしろを確認すべく、
重めの負荷をかけて仕事をしてもらうことが良いと思うのです。
次のステージへいくときに、働き方を選択していくための
重要な感覚を育てていくと思うからです。
また、このステージ制は、
会社を担える「人財」を育てるという観点から考えていますので、
この観点に合わない人もいるでしょう。
この観点に合わない、ステージに乗ることを希望しない
社員の人たちには、それぞれ「業務のプロ」を目指しながら、
会社を支える「人手」として頑張ってもらうことを考えます。
会社というところは、考え判断していく人たちと、
現場を支え、業務をしっかりやっていく人たちがいて
成り立つものです。
「人財」も「人手」もどちらもそれぞれに価値はあるのですが
「人財」と「人手」で報酬に差があることは言わずもがなです。
【45歳以降の働き方について】
40代前半までは、可能性を見定めるといった意味でも
バリバリと働いてもらいます。
そして、45歳頃からはどうやって働きたいかを会社と本人の間で
握っていくことも必要だと思っています。
実際に、定年の年齢が伸びていく中、
せっかく年月かけて、楽に仕事ができるようになったのだから
楽に仕事をさせてほしいと思う人が増えているようです。
歳を重ねても、役職につきたくないと。
もし、会社と社員が今後、どうやって働いていきたいかの
確認がとれているのであれば、どうでしょう?
社員:「週4日で働きたい」
会社:「わかりました。その代り、この働き方だと
評価はこの基準で、お給料はこのくらいになりますよ?」
社員:「大丈夫です」
極端な例ですが、このようにお互いに了解が取れたとします。
そうであれば、会社側は、年功に従ってやる気のない社員を
役職につける必要もなく、マイペースな働き方を
批判する必要もなくなると思うのです。
そして、一方では、ステージ制の流れの中で
組織を陰から支えていこうとする役職層も出てきます。
若い世代を後押しできる縁の下の力持ちとでも言いましょうか。
このようにステージ制という考え方のもと、
組織を如何に成長させていくかを考えて作ったものが
私がかかわっている人事評価制度なのですが、
この話は、また今度。
「どのように働いてもらいたいのか」
会社・組織の変革や成長について
中長期的な観点から、ぜひ、考えていってもらいたいと思います。
ではまた来週お会いしましょう。
井上健一郎
■編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■■■
編集担当の佐藤明日美です。
小さな規模の会社であっても、
そこで働く人たちは、まさに十人十色。
そういった異なる人たちの集まりを動かし、
最高のパフォーマンスを生み出す組織を作る。
難しいことなのですが、ワクワクする話でもあります。
考え方や制度を変えたら、埋もれていた可能性があるかもしれない。
変化を恐れるなかれ。
臆病な自分だからこそ、心に常に留めておきたい言葉です。
また次回のメルマガでよろしくお願いいたします!
佐藤明日美
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