『不安で社員に事業を任せられない時に考えることPART.2』~明快通信Vol.024~
2014年9月2日
おはようございます。
人事評価システム『明快』事務局の佐藤明日美です。
最近引っ越しをし、隣接する4軒にご挨拶をしにいきました。
4軒ともご高齢のご世帯で、全ての方の第一声が「まぁご丁寧に」。
常套句とはいえ、柔かな笑顔と自然な振る舞いに感じるものがありました。
(歳を重ねれば、自然とできるようになるものなのでしょうか。)
今週も井上先生から人や組織に関する
ノウハウを取材して参りました。
今回のテーマは「社員育成」。
詳しくは本文で・・・!
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テーマ:不安で社員に仕事を任せられない時に考えることPART.2
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社長が事業や業務を手放して、任せたい!と思った時に、
任せることに不安を感じたら、どうするか?
というのが、先週のテーマでした。
(前回分を読みたい方はこちらから↓↓
http://infrequent.jp/kbbx769/1271 )
そこで、私は『現場のプロ』を育てることを提案しました。
社長の思考を超える現場のプロ。
そんな『現場のプロ』を育てるには
どうすればいいのか、考えてみたいと思います。
【0.専門のスキル・知識を身につける】
とにかく、その業務にコミットさせて、
専門性を身につけさせることを目指します。
会社でこの業務について聞かれたら、
社長よりも詳しいくらいになるところを目指してもらいます。
まずは、ここがスタートラインです。
【1.聞かれたら聞き返す】
とはいえ、業務を手放すときには、
どうしても手取り足取り教えたくなってしまうもの。
それに加え、わからないことは、ついつい聞きに来るのが社員。
社員「こういう状況なんですが、どうすればいいでしょうか」
社長「あなたはどうやって考えてるの?」
徹底的に聞かれたら、聞き返してください。
相談⇔考えるの繰り返しです。
グッとこらえて、「じゃぁこうしたら?」などという指示はしない。
社長にとってはとても胆力が要ります。
けれどここで応えてしまうと、いつまでたっても
すべてはあなたの責任の元に、動いていってしまいます。
【2.「ミスをしちゃいけない」と考えさせない】
上からの指示だけで動いていると、
いつの間にか、業務の基準が「ミスをしない」ことに
なっていることがあります。
加えて、「なぜ、ミスが起きるのか?チェックをしなければ!」
「ダブルチェックがダメなら、トリプルチェックで。。。」
とにかくミスを防ごうという、後ろ向きな思考になります。
チェックを重ねることも時として大事ですが、
この場合、チェックをした人がその責任を負うものになるため、
もし、社長さんがチェックをするなら、やはり社長さんの
責任になってしまうわけですね。
【3.素晴らしい仕事とは何なのか?を考えさせる】
「ミスをしちゃいけない」と考えさせない代わりに
「素晴らしい仕事をするとはどういうことか?」と
問いかけ続けてほしいと思うのです。
なぜかというと、素晴らしい仕事が何か?を問える社員は、
ミスが起きた時にも、本人の中で、
「最善を尽くすためにどうするか?」という思考が働くのです。
また、社長から見たら70点の仕事であっても、
本人にしてみると100点の仕事をしていると
思っていることがあります。
それは、おそらく本人が100点の世界を知らないだけなのです。
その時には、「この仕事、きっともっと良くなると思うよ?
どうするのがいいだろう」とまた問いかけてみましょう。
こういったことの繰り返しが、ついつい社長から
最適解を聞きたくなるような「現場のプロ」誕生となるわけです。
「責任が誰にあるか」と考える前に、
どうしたら素晴らしい仕事ができるのかと考えられれば
自分の判断のもと、自信を持って進めて行く中で、
責任感も自ずとついて来ると思います。
【最後に・・・】
ここで申し上げたことの前提として、やはり、
社長自身が業務を手放すために覚悟を決めることがやはり重要です。
覚悟は決めたと言いつつも
業務を自分のものとする意識が抜けず、
自分の世界観でものを語る社長がいるんですよね。
会社を発展させたいと思っているなら、とにかく手放す覚悟を。
社長と違うアプローチのプロが育ったとしても
任せられる社員が育つという事が、社長の次の一歩に繋がります。
そして、そんな社員と最高の仕事がなんであるかという視点で、
会話を楽しめる日も来るはずです。
それがまた人を育てていく、
会社が変化・発展していく醍醐味なのでしょうね。
ではまた来週お会いしましょう。
井上健一郎
■編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■■■
編集担当の佐藤明日美です。
100点の世界を知るという話を聞いて、ふと思い浮かんだこと。
狭い世界に閉じこもっていると、それが自分の世界の全てのように
思ってしまう時があります。
常に、自分が“内”と信じている世界に
全ての常識が詰め込まれているような気持ちです。
見たことのない、知らない世界にもっと素晴らしい事が
あるかもしれないのに。。。
ただ、「知る」ということは
とてもパワーの要ることだとも思います。
「知らない」ところには怖くて足を進めたがらないということも
あるのではないかと思います。
もし、自分のしている事を知ってほしいと思うのなら
楽しく自分の事を語ってみたいと思う今日この頃です。
また次回のメルマガでよろしくお願いいたします!
佐藤明日美
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